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NEW CROWN I Lesson 03 Section 01

Section 1 — Belgium で気づいた芸術の力

宮﨑健介が高校時代のベルギー体験を通して、言葉を超えて人を結びつける芸術の力に気づき、ロンドンで別の表現方法を探すに至るまで。

Kensuke の人生観

For Miyazaki Kensuke, art is a way to share happiness with people all over the world. He sees life as a journey to discover an answer to the question:
Who am I as a person and as an artist?
直訳
  1. 宮﨑健介にとって、芸術とは、世界中の人々と幸せを分かち合うための方法である。
  2. 彼は人生を、「一人の人間として、そして一人の芸術家として、私は何者なのか」という問いに対する答えを発見するための旅だと考えている。

3人称視点の導入。Kensuke にとっての芸術を「世界中の人々と幸せを分かち合う手段」と定義し、人生を「自分は何者なのか(一人の人間として・芸術家として)を探す旅」と比喩的に表現する。2文とも SVC 第2文型で、"a way to share" (to不定詞の形容詞的用法)、"see A as B"(AをBと見なす) など、このセクション全体で繰り返し登場する重要な構造を予告している。

ベルギーでの気づき

I've always loved painting. During a spring break in high school, I visited Belgium for two weeks. I spent my time painting on the streets. People who passed by seemed happy to see my work, even though I couldn't understand their language. I realized the power of art to bring people together.
直訳
  1. 私はずっと絵を描くことが大好きだった。
  2. 高校時代の春休みの間に、私は2週間ベルギーを訪れた。
  3. 私は自分の時間を、街路で絵を描いて過ごした。
  4. 通りすがりの人々は、たとえ私が彼らの言語を理解できなかったとしても、私の作品を見て幸せそうに見えた。
  5. 私は、人々を結びつけるという、芸術の持つ力を実感した。

1人称に切り替わり、Kensuke 自身の回想が始まる。高校時代の春休みにベルギーで絵を描いた2週間を振り返る。言葉が通じなくても絵を通して人と通じ合えた体験が語られ、Lesson のテーマ「芸術の力」の土台が築かれる。文法の核は(1)名詞を後ろから修飾する関係代名詞節 "People who passed by"、(2)感情原因の to不定詞 "happy to see my work"、(3)to不定詞の形容詞的用法 "the power to bring people together" の3つ。

大学時代の夢とロンドン行き

In college, I had a dream. I wanted people all over the world to recognize me as a great artist. After graduating, I went to London to become famous.
直訳
  1. 大学時代、私には夢があった。
  2. 私は、世界中の人々に、自分を偉大な芸術家として認めてほしかった。
  3. 卒業後、私は有名になるためにロンドンへ行った。

大学時代からロンドン行きまでを短くつなぐ段落。3文はシンプルだが文法要素は濃密: "want + O + to do"(第5文型)、"After graduating"(前置詞 after + 動名詞)、"to become famous"(to不定詞の副詞的用法=目的)。「世界中に認められたい」という大きな夢が、次の段落の挫折への伏線となる。

苦しいロンドン生活

In London, I lived and worked part-time in a guest house. I didn't have much money. No gallery accepted my paintings.
直訳
  1. ロンドンでは、私は小規模ホテルに住み、そこでアルバイトをしていた。
  2. 私はあまりお金を持っていなかった。
  3. どの画廊も私の絵を受け入れてはくれなかった。

短く重い3文。SV構造はシンプルだが、"No gallery accepted my paintings" の No による全否定が強烈に効いている。内容・文法とも淡々としているが、その平坦さが「現実の厳しさ」を際立たせ、次の段落「怒り」への溜めとなる。

街頭芸術家の友人たちと「怒り」

My street artist friends and I thought it was cool to look angry. They were expressing their anger at social injustice, and their anger was real. But I was from an ordinary family living an ordinary life. I wasn't angry at all.
直訳
  1. 私の街頭芸術家の友人たちと私は、怒っているように見えることがかっこいいと思っていた。
  2. 彼らは社会的な不公平に対する怒りを表現していて、その怒りは本物だった。
  3. しかし私は、普通の生活を送る、ごく普通の家族の出身だった。
  4. 私はまったく怒っていなかった。

この段落の山場は「友人たちは本物の怒りを持っていた / 自分はそうではなかった」という対比。形式主語構文 "it was cool to look angry"、そして現在分詞の形容詞的用法 "an ordinary family living an ordinary life" という、この Lesson のメイン文法の2つが登場する。"living" が "an ordinary family" を後ろから修飾していることを見抜けるかが読解のポイント。

自分の表現を探す決意

I was in London for two years, but still I wasn't a famous artist. I decided I had to find a different way of expressing myself.
直訳
  1. 私は2年間ロンドンにいたが、それでも有名な芸術家ではなかった。
  2. 私は、自分自身を表現する別の方法を見つけなければならないと決心した。

2文で結論を示す段落。ロンドン2年の結果と、これからの決意。"I decided [I had to find ...]" は that 省略の名詞節、"a different way of expressing myself" は "of + 動名詞" の形容詞句 — これらが複合した重層的な文で Section 1 を締めくくる。